- アマモ
- かごしまの海
アマモはワカメやヒジキなどの海藻(かいそう)とは異なり、海底に根を張り、花を咲かせる植物です。このような海産被子植物は「海藻(かいそう)」ではなく「海草(うみくさ)」と呼ばれます。
錦江湾には日本で最南端に分布するアマモ群落があります。錦江湾のアマモは1年草で、10月ごろに芽生え、春になると花を咲かせ種子を落とし、やがて枯れていきます。
アマモの群落はアマモ場と呼ばれ、さまざまな生きものが集まります。アマモ場にすむ生きものにとって、そこは産卵・子育ての場となり、隠れ家となり、えさ場となります。生態系内で重要な役割を持っていることから「海のゆりかご」とよばれています。ところが、護岸(ごがん)工事や海洋汚染によって、近年急速にその姿を消しつつあり、錦江湾内でもアマモ場の再生事業がおこなわれています。