ヒレジャコガイ

ヒレジャコガイ

水槽下側の岩の上で大きな外套膜(がいとうまく)を広げているのは二枚貝のヒレジャコガイです。
外套膜は内臓を包み込んでいる膜の一部です。ヒレジャコガイの外套膜には褐虫藻(かっちゅうそう)が共生(きょうせい)しており、褐虫藻が光合成でつくりだした栄養分を利用して生きています。このため、生息場所は日光が降りそそぐ、浅くて透明度の良い海域に限られます。外套膜には褐虫藻の色素である褐色をベースにして、鮮やかな緑色、青色などさまざまな色彩の変化が見られます。
水槽では褐虫藻が光合成をおこなうため、照明の光を強くして飼育しています。
種子島以南の太平洋からインド洋のサンゴ礁域に生息します。シャコガイの中では中型で、殻の長さは30㎝ほどに成長します。
貝がらの表面にはひれ状に広がった突起が発達しており、他のシャコガイ類と見分けることができます。
奄美大島などの離島では食用にするほか、古くから貝がらを水入れなどの日用品に利用してきました。他にもランプシェードなどの工芸品に加工して利用したりしています。


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