約2万9000年前、現在の錦江湾奥で巨大噴火が起こり、大量のマグマが噴出して巨大な穴ができました。これが「姶良(あいら)カルデラ」です。カルデラとはスペイン語で「鍋」を意味します。まさに大鍋のような「くぼ地」に海水が入り込み、錦江湾になりました。そして、約2万6000年前、姶良カルデラの南端で噴火が始まり、海底に小さな桜島が誕生しました。まず北岳ができ、約1万3000年前に海上に姿を現しました。その後、南岳が誕生、噴火を繰り返し、大正の大噴火では大隅半島と陸続きになりました。現在でも湾奥部の海底には「若尊(わかみこ)カルデラ」という海底火山があり、火山ガスが泡となって浮上する「たぎり」を見ることができます。錦江湾は深いところでは237mもの水深があります。東京湾は錦江湾とほぼ同じ面積でありながら、水深は深いところでも70mほどしかありません。錦江湾は日本で唯一、世界的にも珍しい「内湾でありながら深海をもつ海」となりました。
